令和2年度(10月) 宅建 問44(宅建業法)
出典:令和2年度(10月) 宅地建物取引士資格試験 問44(一般財団法人 不動産適正取引推進機構)
- 1昭和55年に新築の工事に着手し完成した建物の売買の媒介を行う場合、当該建物が地方公共団体による耐震診断を受けたものであるときは、その内容を説明しなければならない。
- 2貸借の媒介を行う場合、敷金その他いかなる名義をもって授受されるかを問わず、契約終了時において精算することとされている金銭の精算に関する事項を説明しなければならない。
- 3自らを委託者とする宅地又は建物に係る信託の受益権の売主となる場合、取引の相手方が宅地建物取引業者であっても、重要事項説明書を交付して説明をしなければならない。
- 4区分所有建物の売買の媒介を行う場合、一棟の建物の計画的な維持修繕のための費用の積立てを行う旨の規約の定めがあるときは、その内容を説明しなければならないが、既に積み立てられている額について説明する必要はない。
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正解:4
選択肢1:根拠はこうなっている。
当該建物(昭和五十六年六月一日以降に新築の工事に着手したものを除く。)が建築物の耐震改修の促進に関する法律第四条第一項に規定する基本方針のうち同条第二項第三号の技術上の指針となるべき事項に基づいて次に掲げる者が行う耐震診断を受けたものであるときは、その内容
この記述は正しい。
昭和56年6月1日以降に新築の工事に着手したものを除く建物が耐震診断を受けたものであるときは、その内容を説明しなければならない。昭和55年に着工した建物はこれに当たる。
選択肢2:根拠はこうなっている。
敷金その他いかなる名義をもって授受されるかを問わず、契約終了時において精算することとされている金銭の精算に関する事項
この記述は正しい。
選択肢3:根拠はこうなっている。
宅地建物取引業者は、宅地又は建物に係る信託(当該宅地建物取引業者を委託者とするものに限る。)の受益権の売主となる場合における売買の相手方に対して、その者が取得しようとしている信託の受益権に係る信託財産である宅地又は建物に関し、その売買の契約が成立するまでの間に、宅地建物取引士をして、少なくとも次に掲げる事項について、これらの事項を記載した書面(第五号において図面を必要とするときは、図面)を交付して説明をさせなければならない。ただし、その売買の相手方の利益の保護のため支障を生ずることがない場合として国土交通省令で定める場合は、この限りでない。
次の表の第一欄に掲げる者が宅地建物取引業者である場合においては、同表の第二欄に掲げる規定の適用については、これらの規定中同表の第三欄に掲げる字句は、それぞれ同表の第四欄に掲げる字句とし、前二項の規定は、適用しない。
この記述は正しい。
自らを委託者とする信託の受益権の売主となる場合の説明(35条3項)は、相手方が宅地建物取引業者であることによって省略できる場合として定められていない(35条6項で書面の交付のみで足りるとされるのは1項・2項の説明である)。
選択肢4:根拠はこうなっている。
当該一棟の建物の計画的な維持修繕のための費用の積立てを行う旨の規約の定めがあるときは、その内容及び既に積み立てられている額
この記述は誤りである。
計画的な維持修繕のための費用の積立てを行う旨の規約の定めがあるときは、その内容だけでなく、既に積み立てられている額も説明しなければならない。
以上から、正解は選択肢4である。
2026年度試験基準での補足
令和4年5月18日施行の改正で、重要事項説明書は、相手方の承諾を得れば、書面の交付に代えて電磁的方法で提供することもできるようになった(35条8項)。自らを委託者とする信託の受益権の売主となる場合の書面(35条3項)も同じである。2026年度試験基準でも、この35条3項の説明は、相手方が宅地建物取引業者であることによって省略できる場合に当たらないことは変わらず、本問の正解は変わらない。
宅地建物取引業者は、第一項から第三項までの規定による書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、第一項に規定する宅地建物取引業者の相手方等、第二項に規定する宅地若しくは建物の割賦販売の相手方又は第三項に規定する売買の相手方の承諾を得て、宅地建物取引士に、当該書面に記載すべき事項を電磁的方法であって第五項の規定による措置に代わる措置を講ずるものとして国土交通省令で定めるものにより提供させることができる。この場合において、当該宅地建物取引業者は、当該宅地建物取引士に当該書面を交付させたものとみなし、同項の規定は、適用しない。